【WCSレート】スイッチグラネクロ
【ご挨拶】
こんにちは、むよくです。
今回は前シーズンの後半くらいからWCSレートで使っていた構築の記事です。
先日行われたPWCSにてカ・エールさんが同系統の構築を使っていて密かに興奮しました。
構築記事を読みに行ったら細かい調整が全然違っていて「はーなるほど……」としか言えなかったです。
やっぱり世界相手でも勝ち上がれる人は凄いですね。
練りが凄い。
戦績はシーズン16が最終1711、シーズン17(現行)1603で打ち止め。
構築はコチラ。
【構築作成経緯】
最初はイベルに強いゼルネアスを相棒に据えました。
「そう言えばルナゼルネ+メガルカリオの構築があったし、ネクロゼルネにルカリオ合わせても強そう」ということでメガ枠はルカリオに。
悪鋼への打点とこの指によるジオコンサポートが良さげです。
あとは適当に
ネクロ強化+先制封じ→テテフ
威嚇+対鋼+対グラ→霊ランド
追い風+積んだゼルネのサポート→アブリボン(?!)
を組み込んでひとまず構築が完成しました。
で。完成した構築で対戦する中で、ある問題が発覚しました。
それは僕のゼルネの扱いがめちゃくちゃ下手だということです。
下手なものは仕方ないので一旦解散、触り心地の良かったテテフネクロ方面に舵を切ります。
まずは伝説枠ですが、テテフネクロはテテツーの親戚みたいなモンでしょと考えJCS予選で使った構築↓
からゲンシグラードンを採用。
基本選出にメガ枠が無理なく入るようにしたい、追い風役が欲しい、威嚇もあると嬉しい、グラやレックに強くしたい、と炸裂した欲を全て叶えてくれる暴力ボーマンダも合わせて採用しました。
先ほど勝手に同じ家系図に入れられたミュウツーとネクロズマですが、高速高火力低耐久のメガミュウツーYと違って月食ネクロズマはバーストをとっておくことでSの高くないトリル始動・トリルアタッカーを務めることができます。
これに合わせてグラードンの調整を弄りつつ、グラネクロ+2匹で纏まったトリパを作ることにしました。
まずはトリトドンを採用。
不毛なグラミラー、超技を無効化しながら威嚇+猫騙しで時間を稼ごうとするガエン、断崖を空かそうとするレックやマンダに対する圧力が高いです。
天候を変えながらめざパ水や熱湯でグラを暗殺しようとする動きに強いのもGOOD。
ラスト1枠はイベルを重く見て妖打点を持つポケモンから選定しました。
4倍弱点を2つ持ち、かつトリルルートの時は実質持ち物無しになる月食ネクロだとトリル始動性能に不安があったので“トリルを張ること”に重きを置いた襷ミミッキュを採用。
GSルールにおいてミミッキュのじゃれつくを妖打点としてカウントできるのかと言われると苦しいところですが、イベルタルはある程度削ってしまえばネクロ以外のメンツで押し込めるのでギリギリセーフということにしました。
こうして構築が完成。
【個別解説】
(構築画像と順番が違いますがお許しください……)
ゲンシグラードン 終わりの大地
意地 H92 A76 B4 D252 S84
187-231-181-×-142-121
断崖の剣 炎のパンチ ドラゴンクロー 守る
A 余り
HD 特化ゲンシグラの大地の力最高乱数以外耐え、特化ゼルネの↑2マジシャ+↑2ムンフォを大体耐える(約80%)
S 追い風下で↑1最速95族抜き
※『特化』は補正有り252振り、『極振り』は補正無し252振り
テテツーの時と違って、トリル下でも戦うよということでASぶっぱから耐久厚めの型にジョブチェンジしてもらいました。
それでもA実数値は231あるので強い……。
耐久型と言えば聞こえは良いですが詰まる所は中途半端、HPが削れる前提なので噴火は非採用。
主力技の断崖炎パンと縛り解除の守る、そしてラスト1枠に最初は威嚇や猫騙しを防げる身代わりを入れていました。
しかし身代わりを使う暇があったら殴ってほしい……どうしたもんか……と悩んでいたところ、PWCSで多くのグラードンがドラクロを撃っていたので真似して採用。
実際よく受け出されるレックやマンダに通る技があるのはかなり便利でした、ありがとう先駆者。
スカーフ最速テテフはムーンルールの終了と同時にほぼ絶滅してしまったので、もう少しSを削るのもアリかもしれません。
ただS操作が何も無い状態でグラやオーガと殴り合う場面もあったので、個人的には速い方が好みです。
同速オーガとの無天候1on1で先攻断崖外し→根源外し→先攻根源外し→断崖命中で勝った対戦はめちゃくちゃ楽しかったです。
そもそも最初の断崖を当てろ?うん……。
月食ネクロズマ@ウルトラネクロZ プリズムアーマー→ブレインフォース
控えめ H228 B4 C124 D4 S148
201-×-130-212-148-116
201-×-118-223-118-168(バースト後)
HB バースト後極振りメガレクの珠画竜最高乱数以外耐え
HD バースト後特化テテフのムンフォ中乱数耐え(62.5%)、〃極振りメガゲンのシャドボ最高乱数以外耐え
C 月食時シャドーレイでH振りメガグロス高乱数1発(87.5%)、バースト後PF上天焦でカ・エールさんレック(205-121+チョッキ)、H振りゲンシオーガ確定1発
S バースト後最速100族/準速115族抜き
ウルトラバーストの前と後でS実数値が50以上変わる、まさにスイッチトリルの為に在るようなポケモン。
日食フォルムに比べて耐性面で危うさがある分、バーストをせずとも高火力特殊技を振り回せるという長所を買って月食フォルムでの採用に至りました。
PFまで乗っかるともう“実質持ち物無し状態”など関係のない火力でガンガン相手を削ってくれます。
またHPに多くの努力値を回したことで、トリルが切れた後やそもそもトリルを張らないかがやきさまフォルムでもタフに戦うことができたのがとても強かったです。
不一致抜群技程度なら大体1発は耐えてくれるのが本当に心強い。
最初はバーストしながら殴りつつ、相手が追い風や凍える風で素早さの逆転を狙ってきたらトリル展開といった芸当も出来るのが偉かったですね。
凍える風撃ちたいでしょ〜トリルで返すけどね〜とレヒレを舐めた結果フェアリーZが飛んで来て泣いたことがあるので、相手の構築はちゃんと見ましょう。
スイッチトリルの軸は速過ぎても遅過ぎてもダメなので素早さはバースト後準速メガレク抜き。
これだと月食状態で無振り90族を抜いてしまっていますが、これ以上削ると今度は非トリル下で動きにくくなってしまうのでここが最遅ラインかなと思います。
テテフネクロで繰り出してマジシャ+バーストシャドーレイでルナアーラを飛ばしたり、ゼルネがジオコンを積む前に天を焦がしたりしたいですしね。
火力・耐久・素早さとどれを取っても申し分無く強いポケモンだったのですが、とにかくガオガエンが鬱陶しい……。
ガエン以外にグラやツンデへ撃てる大地の力も技候補の一つではあったのですが、他に切る技がありませんでした。
まあそもそも月食ネクロはガオガエンを見るモンではありませんし、取り巻きで何とかしましょう。
臆病 H4 B4 C188 D60 S252
171-×-101-154-108-167
171-×-151-164-118-189(メガ後)
ハイパーボイス 竜星群 追い風 守る
C 余り 竜星群で179-142メガマンダ高乱数1発(75%)
HB 極振りメガレクのドラクロ確定耐え
HD 光の壁込みで極振りウルネクの竜の波動/極振りマンダの竜星群確定耐え、〃極振りコケコのZマジシャ高乱数耐え(75%)
S 最速(ミラー/メガレク意識)
まだレートがサンシリーズだった頃に仲間大会で使っていた“すべてASorCSベースのグラネクロマンダに光の壁重力ニャオニクスを突っ込んだ構築”からの流用。
①威嚇を撒く②追い風を張る③グラを削る④マンダやレックを処す、あたりの仕事を担当します。
処す、と言ったからには処してほしかったので何としても処すために捨て身タックルではなく竜星群を採用。
多くのマンダを処してきた反面レックは襷やチョッキを持っている個体も多く、処せたか処せなかったかで言えば処せた方ですがもう少し処したかったなあといった処。
グラネクロの技範囲で大体は相手をできるので、特殊型の個体で削り技を主力とする構成は悪くなかったと思います。
重要なのは追い風の方ですし、グラ入りの構築だとどうしても威嚇を撒かれちゃいますからね。
ちなみにマンダを先発で出すことはほとんど無かったと思います。
出す時は必ずネクロと一緒に出して、相手に追い風ミラーを強いながら交代(or守る)+トリルのパターンでした。
“トリル役を倒すことでトリルを対策している構築”にはこれが滅法刺さります。
相手がトリル対策全振りで来た時は当然追い風から入り、メガマンダとバーストネクロで薙ぎましょう。
臆病 H28 B4 C252 D4 S220
149-×-96-182-136-157
サイコショック ムーンフォース マジカルシャイン マジックルーム
HD 特化ゲンシオーガの雨下根源高乱数耐え(81.3%)
S スカ最速90族抜き
少し速くて少し火力が低いスカーフテテフ。
ごく稀に遭遇する最速スカーフオーガへの抵抗だったのですが、隣は守りながらミミッキュでトリル張ればええやんということに今気が付きました。
控えめCSベース気持ち耐久振りで使ってあげてください。
サイキネではなくショックにしているのはオーガやジオコン積み直後のゼルネに撃ちたいため。
サイキネでも良いのですが、どうせ隣がフォトンゲイザー振り回してますし……。
グラの噴火がドラクロに変わったのに合わせてスキルスワップもお役御免となり(この辺について詳しくは先述のJCS予選構築記事をご参照ください)、襷や細かい調整を雑に崩す範囲技としてマジカルシャインを採用しました。
こちらの基本選出を考えるとマジックルームから入るのが良いのですが、それが刺さらない相手に対しても“ひたすら雑に削る”という手を取れるようになったのは良かったと思います。
一度だけ初手テテフマジル+ミミッキュトリルから入った結果ルナアーラのシャドーレイでミミッキュが吹き飛んだ事件がありました。
「自分は大丈夫」という思い込みは怖いものですね。
ミミッキュ@気合いの襷 化けの皮
勇敢 H244 A60 B196 D4 S個体値0
161-129-125-×-126-90 (努力値余り6)
じゃれつく 道連れ 呪い トリックルーム
HB 特化メガレクの画竜最高乱数以外耐え、特化ゲンシグラの晴下炎パン確定耐え
HD 特化ゲンシオーガの雨下根源高乱数耐え(81.3%)
A じゃれで179-150メガマンダ、205-121メガレクを確定2発、233-116イベルを超高乱数2発(98.4%)
S 最遅
環境に挑発持ちが少ないせいか、トリックルーム始動能力がやたら高い行動保証の鬼。
シャドーレイやらメテオドライブやら型破りやらは化けの皮を貫通してダメージを与えて来ますが結局皮を剥がすことはできないので、そういった技・特性を持つポケモンを2匹盤面に並べられない限りは必ず1回行動することができます。
加えて猫騙しや神速をタイプで無効化出来るのもお利口さん。
そんな行動保証の鬼とは言え、元々数値が低いミミッキュのAに必要以上に努力値を割いても威嚇1回でお釈迦になってしまうので、Aには最低限だけ振ってなるべく耐久を重視しました。
調整自体は(どうせ襷があるので)役に立たなかったものの、意図しないところで踏み止まってくれたりしたので……結果オーライですかね……怪しい……。
あとこれはまったくの想定外なのですが、どうやら“イベル入りにはネクロを出さずミミッキュを出してくる→Z枠が空く→ミミッキュは専用Z持ち”のように見えるっぽいです。へえ。
トリルと対悪竜打点のじゃれつくは確定で残り2枠は割と遊びが効くと思います。
今回は「ぽかぼかなんか怖くないもんね」と舐めてくるグラや日食ネクロに圧力を掛けるため呪いと道連れを採用。
呪いはトリル枯らしの守るを無視してダメージを与えつつ、交換を誘発することで交換読みの成功率を上げることができます。
道連れも相手の動きを窮屈にするだけでなく、トリル最終ターンに相手の両守るに合わせて撃つことで1匹の犠牲かトリル2周目かのどちらかを強いることができます。
どちらの技も中〜終盤で殴り合いとは別の勝ち筋になるので重宝しました。
たびたび思うことなのですが、化けの皮が剥がされた(=首が折れる)時にポキッと鳴るじゃないですか。
でもミミッキュの顔、僕らが見えている場所で言う胴の部分にあるわけじゃないですか。
……アレ、何の折れる音なんでしょう?
トリトドン@地Z 呼び水
冷静 H20 B252 C236 S個体値0
189-×-120-156-102-39
大地の力 冷凍ビーム 身代わり 守る
H 4n+1
HB たくさん
C Z大地の力で200-156ガエン確定1発
S 最遅
トリル中のグラやネクロを邪魔するヤツらに強い補完枠。
月食ネクロズマがトリル下では実質持ち物無しになるので、なら別のアタッカーにもZを持たせれば良いのでは?とグラやガエンを強く睨める地面Zを持たせました。
トドンでZを撃つことでネクロがZ持ちという可能性を考慮から外し、トリルが切れた後に不意のバーストネクロで暴れる動きができるのも良かったです。
主にレックウザやボーマンダ、グラードン、ガオガエンあたりと戦ってほしかったので努力値はBC振り。
トドンの大地なら耐えるだろうと動いてくるグラやガエンを刺せる地面Z、グラードン暗殺を目論む不意の水技を引き寄せる呼び水、トリル最終ターンの相手両守るに合わせて行動保証を付与する身代わりとすべてが噛み合っていて大層活躍してくれました。
こちらが水技を撃ちたい機会は無いので波乗り濁流熱湯あたりは思い切って非採用。
ネクロテテフグラマンダに対してモロバレルは出しづらいこと、ツンデツンデのタイプ一致技を両方半減で受けられることなどもトリルアタッカーとして活躍できた要因だと思います。
ナットレイはつらいですが。
まあJCS決勝であれだけ活躍していなければ採用に思い至らなかった可能性もあります……。
構築が全体的にカ・エールさんリスペクトすぎますね。
【選出】
《基本》
先発→ネクロ テテフ
後発→グラ マンダ(対グラ入り)orトドン(対オーガレック)
主にグラゼルネマンダやゼルネレック、コケコ入りオーガレックへの選出。
トドンが控えている時はトリル始動に入りますが、マンダ控えならトリルでも殴るでも割と好きに動けます。
テテフは上から殴り続ければ絶対勝てる、という相手でない限りマジックルームから入るのが無難です(特に対ゼルネ入り)。
《基本2》
先発→ネクロ マンダ
後発→グラ 何か
コケコやテテフが不在で、ガエンレヒレから入ってきそうな構築(グラレック・レックネクロ等)への選出。
凍える風を誘いつつトリックルームでグラードンを暴れさせましょう、ただしトリル下で最速マンダを動かすことになったりするのであまりやりたくはない選出です。
オーガレックやグラレックだとZ持ちガエンの可能性もあるので、序盤のネクロは慎重に動かすのが吉。
《基本3》
先発→ネクロ ミミッキュ
後発→グラ 何か(大体トドン)
トリル対策が薄そうな構築への選出。
グラネクロトドンの圧力でトリル効果中に勝負を決めます。
初手はネクロが守りながらミミッキュでトリルを張る方が安心。
《対イベル入り》
先発→テテフ マンダ
後発→グラ ミミッキュ
流石に月食ネクロは出せません……。
テテフでムーンフォースを連打しながら、マンダかミミッキュのS操作を頑張って通します。
頑張れなければ負けです。頑張りましょう。
【感想】
耐久振りネクロズマがとにかく強かったです。
特に前シーズン(と言うかWCS前)はまったく考慮されなかったのでガンガン強気に動かしていけました。
オーガの冷ビもジオコン前ゼルネのマジシャも耐えてくれる安心感は格別。
何よりサイコフィールド上で放つ†天焦がす滅亡の光†が強い!
QRレンタルはコチラから。
テテフの調整をテテツーの時のもの(控えめhCS)に変更しています。
剣盾発売がもう目の前に迫ってきました。
予約……しないと……。
トゲデマル、アマージョ、ジャラランガと7世代の中でも割と好きな子たちが内定を貰っているのも僕の中での楽しみの一つです。
一体どんな活躍を見せてくれるのでしょうか。
ヒノアラシはお留守番かな……。
それではまた〜。